昭和44年8月に「寅さん旋風」を巻き起こし以後シリーズ化、国民的ヒーローとして数知れないファンを魅了し続ける。
<男はつらいよのあらすじ>
中学の時に家出し、テキヤ稼業で全国を渡り歩く寅さんは、たった一人の妹・さくらが柴又のおいちゃん夫婦に世話になっていると聞いて懐かしの故郷へ。
さくらの縁談話にひと肌脱ごうと張り切るが、何もかもぶち壊し。
いたたまれなく奈良へ旅に出ると、御前様の娘・冬子に声をかけられ一目惚れしてまた柴又へ。
帰ると隣りの印刷工場職人・博がさくらと交際させてくれと寅さんに迫る。そして二人の結婚。
しかし、寅さんの冬子への想いは叶わぬ夢だった。
<男はつらいよの感想>
この映画はシリーズもので、葛飾柴又が舞台となっている、言わずと知れた有名な日本映画です。
主人公のフーテンの寅さんは、全国を旅しながら、毎回マドンナに恋をするのですが、いつも失恋してしまうというパターンです。
実家のお団子屋さんの人々は、こんなフラフラして生きている、寅さんを心配しつつも、温かい目で見ています。
いつも寅さんはフラッと帰ってきて、またフラッとどこかへ行ってしまいます。
私は寅さんが、いろいろな場面を想定して、まるでそこに本当にそのことが起きているように、みんなに臨場感たっぷりに話し始める場面が、面白くて好きです。
よくもそこまで、想像が、または妄想が膨らんで、言葉にすらすらと出てくるものだな、と感心してしまいます。
もちろん、寅さんの人情たっぷりの性格も好きです。
おせっかいと言われるくらい、人のことを心配したり、いろいろ親身にやってあげているのは素敵なことだと思います。
それなのに、寅さんにはいつまで経っても、失恋ばかりで、幸せが訪れないのは、なんだか可愛そうな気がします。