日英合作! 北野武が放つ、アクション・エンターテインメント大作!!
<BROTHERのあらすじ>
対立組との抗争で全てを失った山本(ビートたけし)は、留学中に消息を絶ってしまった弟・ケン(真木蔵人)を追ってロサンゼルスへ旅立った。
しかし言葉の通じない街でやっと探し当てたケンは、黒人青年のデニー(オマー・エプス)と共に、ジャンキー相手の売人へと成り下がっていた。
再会を喜ぶ間もなく、彼らのドラッグトレードの場に遭遇する山本。
その時のいざこざからヒスパニックやチャイニーズ、イタリアン・マフィアから狙われる事になってしまう。
容赦のないマフィア達の攻撃は、やがて彼ら達を破滅へと追い込んでいく。
<BROTHER感想>
ロサンゼルスを舞台にしたからといってハリウッドのような派手に魅せるタイプのバイオレンスになるわけではないです。
あくまで北野映画らしい渇いた暴力を描いていて、クリント・イーストウッドが観て驚いたというのも頷けます。
圧倒的な暴力で、ヤクザがロサンゼルスで暴れまわるという「ゴジラ」みたいな映画ですが、栄光から破滅に向かっていく様は、アメリカン・ニューシネマのような散り方の美学を感じます。ジャパニーズ・ニューシネマと言ってもいいでしょう。
日本人と黒人が手を組んで白人の縄張りを荒らすというのは、ストーリー以外の意味も込められている印象を受けます
。初期は衣装がダサかった北野映画も山本耀司が担当するようになってスタイリッシュになったと思います。
久石譲の音楽は言うまでもなく、北野映画を高めています。
ビートたけしが演じる山本はいつもと同じキャラだけど、久しぶりに北野映画に出演した真木蔵人、北野映画に欠かせない寺島進と大杉漣の演技はよかったです。
加藤雅也のキレたキャラもかっこよかった。